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ユリゴコロのsekiのネタバレレビュー・内容・結末

ユリゴコロ(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

人を殺すことにしか拠り所を持てない女性の半生を描いた作品かと思いきや、拠り所を得て、誰かの拠り所になることの喜びと不安を知った女性と夫、そして息子の家族の物語でした。

印象的な台詞が多かったことと所々のカメラワークが映画と素晴らしく合ってたこと、吉高由里子や松山ケンイチなどキャスティングが抜群によかった。

殺人鬼の母親と息子の血の繋がりを感じさせる演出もなかなか好きだった。
食肉を切るシーンは不気味すぎて人肉かと思ったくらいだし、カメラがぐるんと一回転するあの気持ち悪さもよかった。

吉高由里子の芝居はもう抜群によかった。壮絶な人生を演じさせたらピカイチと言いたいけど、「横道世之介」での愛らしいお嬢さん役も大好きだったからさらに振り幅のある女優としてパワーアップしたなという印象。
わたし的には佐津川愛美も主演に負けない怪演だったと思う。「腑抜けども〜」から好きだけど今回はさらによかった。清野菜名もよかった。
手記に心を奪われていく松坂桃李の芝居にわたしが心奪われましたね。見入っちゃいました。
みさこの幼少期を演じた子役、凄い目力でちょっと鳥肌。他の芝居も観てみたい。

全体的に女優の芝居が非常にいい映画でした。
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