原作既読。
劇場で公開していた頃は観に行けなくて、どうしても知りたくて原作を読みました。あのラストを読んだ時の衝撃は今でも覚えてる。とても衝撃を受けたのとともにこれはどうやっても映像化できないんじゃないだろうかと思って今日まで映画には手を出しませんでした。
ネトフリに入ってきたので観たわけですが、物足りなさはあるもののあの原作の空気感はうまく再現できていたのかなと思います。吉高ちゃんの無表情で人を殺していくのが最高なのと、佐津川愛美ちゃんの演技力化け物すぎてびっくりしました。
殺人を心の拠り所にする人の考えることなんて共感できるはずないのに、なぜか、彼女が初めて他人からの優しさに触れるシーンでは泣きそうになり、愛する息子を見つめ幸せを噛みしめる彼女の瞳を見て心があたたかくなり、死ななければならないのに家族を失いたくなくて涙をこらえきれない彼女を見て胸が締め付けられました。
あの原作を映像にするとこんな感じなんだと思うと同時に、やっぱり文字として読んだ時の方がより深く、狂気や愛が染み込んできたなと感じました。観ようと思っている人がいるならば、まずは原作を読むことを強くお勧めします。
