◆あらすじ◆
国会議員に立候補したキム・ジョンチャンの高校生の娘ミンジンが選挙活動初日に失踪した。ミンジンの身を心配する妻のミノンだったが、ジョンチャンは選挙に没頭し、対立候補を支持する刑事の捜査はあてにならなかった。そのため、ミノンは独自にミンジンの捜索を始める。ミノンは自分の知らないミンジンを姿に戸惑いながら捜索に専念していく。
◆感想◆
選挙活動中の候補者の娘の失踪に候補者の妻が心を費していく姿を描いており、失踪した娘を探すストーリーに選挙候補者の娘という要素を絡ませていることで、より複雑に先を読ませない意外性をもたらしていました。
ミノン（ソン・イェジン）は選挙に立候補したキム・ジョンチャン（キム・ジュヒョク）の妻として夫を支えていましたが、娘のミンジン（キム・ソヒ）が失踪したことにより、選挙から離れて娘の捜索に尽力していきます。ジョンチャンが選挙に没頭する姿に対比するようにミノンは娘の捜索に没頭していくので、この家族が既に崩壊しているように感じました。
娘のミンジンについてミノンが捜索していくうちにどんどん知らない事実が明らかになっていきます。家族であっても知らないことなんて多くあると思いますし、これがミノンが母親として役目を果たしていないとは感じませんでした。しかし、その事実の重さはミノンの心を破壊していき、観ていて痛々しく感じました。
本作では前述のとおり、選挙というものがストーリーが絡んでいて、選挙スタッフの実態、対立候補への疑念、警察への不信感などが本作の独自性を与えていたように思います。
終盤の展開は意外性があってかなりキツイものがありました。これはミノンにとってどうなのか分かりませんでした。
人間関係の複雑さ、醜さを存分に描いていてなかなか面白かったと思います。
鑑賞日：2024年1月16日
鑑賞方法：Amazon Prime Video
