傑作ドキュメンタリー『いのちの食べかた』のニコラス・ゲイハルター監督が、世界70ヶ所以上で廃墟の姿を捉えたドキュメンタリー。
これは凄いわ。
ナレーションも、文字による解説も、音楽も一切なく淡々と映し出される廃墟の数々。
ワンカット1分くらいを定点で捉えた映像がひたすら続くだけなのに何でこんなに退屈しないのか??
それは、観ている人間が自ずとその廃墟のかつての姿を想像するからだと思う。
ここは元々どんな場所だったのか?どんな生活があったのか?どこなのか?なんで、こうなったのか?
更にそこであったであろう日常を、物語を勝手に想像してしまう。
廃テーマパーク、廃病院、廃ショッピングモール、廃集合住宅、廃教会、廃寺、廃駅、廃研究所、廃軍事施設などなど
映像を通じて、そこにかつてあっであろう生活に思いを馳せる94分の時空を超えた体験でした。