鹿shika

私はあなたのニグロではないの鹿shikaのレビュー・感想・評価

3.4
アメリカ黒人文学を代表する作家にして、60年代公民権運動にも深く関わったジェームズ・ボールドウィンの言葉を通し、黒人差別の歴史を辿るドキュメンタリー。

ニグロ:黒色人種の総称。
ニガー(nigger)の使用を禁止をする条例が制定されている。差別用語として使用される。

なぜ黒人大統領やオリンピック選手が出てるのに、差別が消えないのか、と言うことを語っていく。確かに今のNBAなんて黒人の方が多いしね。

メドガー、マルコムX、キング牧師の映像と共にボールドウィンが語ってくれる。

日本人は「右に倣え」と言う性格があるから、マスクを外すか外さないかでも半年前くらいにギャーギャー言ってた。

アメリカの方が多様性の文化のはずだけど、なぜこうなのか。
あれこれ言ってたけど、自分的には表現の文化の違いなのでは?と思った。

日本人は他人の目を気にしすぎて思ってることを言動にうつっせない。しかし欧米は言動にしてしまうから、

嬉しいことも口にするけど、ネガティブなこともすぐ出してしまうんじゃないだろうか。

数年前にクリス・ブラウンとリル・ディッキーがコラボで、
映画「Freaky Friday」のオマージュしながら
「え、俺もしかしてNワード言っていいのか!?本当にいいのか!?言っちゃうぞ!nigger nigger nigger nigger oh,my nigger!!!!!!!!」って歌詞があってだな。

売れない白人ラッパーが億万長者でモテモテの黒人クリスになってはしゃぐというもので、
黒人以外が使うと差別用語になってしまう単語を、白人がお笑いに見事に昇華した曲なのだよ。

それが黒人にめちゃめちゃ大爆笑を掻っ攫ってて平和な気持ちになった

表現力は、こうやって使うんだよ!と勉強になる曲です。
鹿shika

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