LEGION

散歩する侵略者のLEGIONのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
1.5
概念という目に見えないものを題材にしているからか静かに展開されていき、SFであるのにふわりとした世界観や人間を理解することの難しさを感じられる作品だった。
作中で奪われる概念は数えられる程度で(描かれてないだけかもしれないが)別々の人からそれぞれ異なる概念を奪うため何故そうするのかが理解できなかった。概念と言っても人によって異なるため、同じことの概念を別々の人から奪うなら理解できたが、それぞれの人から異なる概念を奪っていくなら同じ人から全ての概念を奪えば早く済むのではないかと感じてしまった。
宇宙人側は侵略しようとしてる設定だったが、その目的は感情によるものからでないと生まれないと思う。その野心的な感情が備わってる時点で物語の大半が薄れてるように見えてしまった。
人間の愛の複雑さを伝えたかったのかもしれないが、仕事や家族など真治[宇宙人]が奪ったどの概念にも愛は含まれてるように感じる。そう考えると後半の展開の仕方はあまり納得がいかなかった。定義づけられないものを扱ってるからか(SFの時点で矛盾なんて存在しないが)矛盾があるように見えてしまう。
LEGION

LEGION