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散歩する侵略者のjohnのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
3.8
劇団イキウメの2005年初演の舞台を映画化。
多少のアクションや特撮はあるものの、
vs宇宙人系の物語では群を抜いて静か。

人から一つずつ概念を抜き取っていく様が興味深い。
家族、仕事の概念は当たり前だが、
所有の概念が個人的には面白かった。楽になるのか。
愛は深かった。

若干のスリラー要素がありつつも
緩く薄暗くに進んでいくので、
万人にお勧めできる良作。
深く考えずに何となく笑いながら楽しめる映画でもあるので、
考えることを強要しないという点でも面白い。

キャスティングもよかった。
特に長谷川博己演じる記者の櫻井が大人代表として
概念の欠落した宇宙人と苛々しながら道徳的な会話するのが笑える。
松田龍平演じるどうしようもない夫と、
長澤まさみ演じるキビキビせかせかしている妻の夫婦のバランスと、
東出昌大演じる訳わからん牧師も笑える。
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