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8年越しの花嫁 奇跡の実話のKUBOのレビュー・感想・評価

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)
3.6
11月5本目の試写会は佐藤健、土屋太鳳共演、実話の映画化ということで話題の「8年越しの花嫁」。

この映画はかなりヤバイです。泣きます。主演2人の知名度から軽い作品だと思って見ると、やられますよ。

私は「鈴木先生」の頃の土屋太鳳の印象が強くて、最近のテンション高めの演技に抵抗があるんだけど、本作の土屋太鳳はすごい! 難病で意識もなく全身麻痺になってしまった女性を、少しも可愛く見せようとか、美しく見せようとかせずに、マジでリアルに演じている。ファンは目を背けたくなるかも。

それにしても、本当にこんな実話があるだろうか?難病を克服し、意識も記憶も取り戻していく女性の姿がもちろんすごいし、信じられない奇跡なんだが、それ以上に、植物状態でも、自分のことを覚えていなくても、8年間も婚約者を支え続ける男性の「愛」の力に感動する。その男性を演じる佐藤健も、また素晴らしい。

映画的には、その女性が再び「結婚」を決意するきっかけとなる「あること」の伏線の張り方と、その回収の仕方がバツグンに上手い! ラストシーン前から会場はすすり泣く声でいっぱい。エンドロールで流れる back number の主題歌もいい余韻を残してくれる。

それにしても瀬々監督、すごいなぁ。先日、東京国際映画祭で見た「最低。」とは全く違う、バリバリ商業映画で且つしっかり泣かせるヒューマンドラマを撮ってくる。

佐藤健ファンも、土屋太鳳ファンも、泣ける映画をお探しの方も、ハンカチ持参で劇場へどうぞ。本当に、信じられないほどの愛の実話に心打たれます。
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