菩薩

あなたは、あたしといて幸せですか?の菩薩のレビュー・感想・評価

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あなたは、わたしといて幸せですか?なんて、自分にとっては口癖みたいなもの。人間は基本的に一緒にいて「幸せ」だと思える人を「好き」になり、「好き」だから「交尾」をし、その結果子供が産まれる訳だけど、残念ながら人間は好きでも無い相手と、もちろん生殖を意図しない「交尾」ができる生き物だから、結局「幸せ」って何か分からないけど、おそらくは「近く」にいる事で、それはすなわち「好き」なんだろうね、みたいなお話。蝉も人間もミンミンミンミンと、死ぬまで泣き続け、運が良ければ生殖に成功する生き物なのだ、蝉がそれを幸せと思うかは分からないが、人はそれを幸せと呼ぶのだろう、一応は。さすが元珍獣専門店のオーナーだけはある切り口だし、伊達に展覧会で精子の販売してないなと。

映画ではなく飴屋さんファミリーによる演劇の定点観測、それも実際に演じてるところを映すわけではなく、そこに面した歩道にカメラが置かれている。演劇の側を通り過ぎていく人々、「幸せ」そうな人もいれば、そうでなさそうな人もいるけど、「幸せ」の結果産まれた人達がそこに映され、またその人達が次の「幸せ」を生み出していくのだろう。とりあえずNEU!のTシャツ着てた青年は幸せそうだった、ってかあれ欲しい。

途中飴屋さんがFISHMANSの「SLOW DAYS」の歌詞を叫び、直後流される、なんたって音響はzAkだからね。もちろん飴屋さん好きじゃ無いとまったく楽しめない作品だと思うからご注意を。いや、好きでも楽しめないかも…。

人生は大げさなものじゃないから、ナイーブな気持ちなんかならずに、だるそうに過ごして、そんな毎日に文句つけてます。
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