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標的の島 風かたかのいろどりのレビュー・感想・評価

標的の島 風かたか(2017年製作の映画)
4.3
玉城デニー氏が沖縄県知事に再選したことで、ますます基地建設反対の民意は強固となった。

今作は、辺野古移設、高江のヘリパッド建設、宮古島、石垣島の自衛隊ミサイル配備に反対する沖縄県民の闘いのドキュメンタリー。

県政に寄り添わない国政、県政と対立する市政、置き去りにされた民意。

本土防衛のため捨て石にされる南西諸島という今作のテーマに沿って見ているうちに、涙が止まらなくなった。

台頭する中国。アメリカの反共の観点から地政学的に重要な位置にある日本。米中対立のまさに最前線が沖縄。

高齢者の方たちには、沖縄戦で住民が見殺しにされた教訓がある。

タイトルである「風(かじ)かたか」
は、風よけ、防波堤のこと。子どもたちから沖縄を守る風よけになりたいという沖縄の人たちの思いとは裏腹に、中国の風よけにされている現実。日本は沖縄に背負わせすぎている。
多くの人に見てもらいたい作品。
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