キミシマユウキ

メアリと魔女の花のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
3.4
11歳の少女メアリは引越し先の田舎町で退屈な日々を送っていたが、ある日猫に連れられて行った森の中で不思議な花を見つけて…

『思い出のマーニー』『借りぐらしのアリエッティ』の
!!米林宏昌監督!!
によるアニメーション映画。
なんとなく気になってたので鑑賞。

周りのみんな
「今年のジブリの新作魔女なんだねッ!」

ぼく
「いや、あれはスタジオジブリじゃなくてスタジオポノックという別スタジオものだよ。ブヒィ
ジブリ出身の西村義明さんが独立して建てた会社な(ry」

見終わったあとボク
「いやもうジブリでいいです。」

てくらいジブリへの最大のリスペクト、というか真似、というか追従、をしまくった作品。
これは良い意味でもあって、その作画はジブリのそれと何ら変わりないレベルのクオリティなのでジブリの絵が好きだった方は充分に楽しめるはずだ。キャラクターの表情、動物の自然な動作、そして何故か美味しそうな食べ物などなどしっかりDNAを引き継いでいると思う。
しかしストーリーの方は残念ながらロリコンおじいちゃん宮崎の足元にも及ばず。
元々原作ありきらしいのでそこは元々の問題なのかもしれないが、
(原作者の名前もメアリー)
100分の枠に綺麗に収めることに集中しすぎたのかドラマが異常に薄い。
メインのキャラクターが数人で少なく更に個性に欠ける。
それに尽きる。本当にそれだけで薄っぺらい作品に感じてしまうのだ。
そう考えると2時間ないくらいで独特な世界観を確立させ、かつ面白いストーリーを作り出した変態ロリコンおじいちゃん宮崎パヤオさんはさすがだ。

吹き替えの声は良かった。
メアリ役は杉咲花。
彼女の透き通った声は純新無垢なメアリのキャラクターにピッタリ。役者としてだけでなく声優も出来てしまうとは彼女の才能はまだ底を見せていない。
あとは神木隆之介とか大竹しのぶとか小日向文世とか天海祐希とか遠藤憲一などなどの豪華キャストを無駄遣いしまくってました。
遠藤憲一は多分セリフ5個くらいじゃないか?(笑)

新スタジオの非常に大事な1作目は初動としては若干コケた気がするが、一方で観客側も

「ジブリならもっと出来るでしょ?」

という"ジブリフィルター"をかけすぎている気がする。
純粋にこの作画力は評価するべきだし、今後の成長に期待していこうじゃないの!
米林監督は永遠に変態ロリコンおじいちゃんの呪いにかけられてるだろうけども…

「魔法なんかいらないっ」

~オマケ~
主題歌をセカオワに選んだのは大間違いかと。
あの西欧な雰囲気が良いのに何故ゴリゴリのJPOP(一応ロック)を使うのか。
エンディングの余韻で突然フカセの

♪♪虹がか〜かる〜っっ⤴︎ ⤴︎
世界が〜〜っっ♪

とか言われてガン萎えでした。


アニメ映画好き、ジブリ好き、ジブリじゃないけどジブリぽい作品が見たい方にはオススメの作品。