そりっどあいぼりー

ヤコペッティの 残酷大陸のそりっどあいぼりーのレビュー・感想・評価

ヤコペッティの 残酷大陸(1971年製作の映画)
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数年前からずっと見たいと思っていたが、なかなかレンタルがなく、DVDを購入しようとすればamazonで2万円もするという残酷大陸。ネット宅配レンタルでも常に貸し出し中であったが、ようやく今回見ることができた。

やはり、壮絶な映画だった。アメリカの奴隷制度を描いた映画は多いが、これほど黒人が家畜として扱われていた現実を徹底的に描いた映画はない。ここまで家畜として扱われている様をみせられるとやはり衝撃度はすさまじい。

さらに、ヤコペッティはこの凄惨な映像にポップで軽快な音楽をつけて、ブラックコメディにしているのである。明らかに笑いを狙っている箇所もある。この不釣り合いさもこの映画が怪作である所以か。この映画では、人種同士の憎しみが沸騰するまさにその瞬間までを描いており、しかもこれまで凄惨な映像を見せられてきた我々は、彼らが人種に対して示す怒りに反論することもできず、圧倒されて考え込んでしまう。

多くに観られるべき大傑作、DVDリマスター化希望。