ばかだ…ばかとばかとばかとばかだ…トーニャが可哀想で…。みたいな心情に観終わって至るわけだけど、本当にこの感情が正しいのか、この感情が植え付けられることがメディアのフェイクなのでは？これが事実のすべてとして受け止めるのは間違っているのでは？とか疑心暗鬼の渦に呑み込まれている帰り道。
もっと過激で、もっとやさぐれてをイメージしてたけど、周りの毒々しい環境下に耐えオリンピックまで上り詰めたトーニャの努力は並大抵のものではないし、23歳の事件っていやもう濃すぎて言葉がでない。マーゴット・ロビーの顔立ちとスタイルも影響されてか兎に角演技から力強い意志を感じる、そして本人からもエネルギーが溢れていてばかとばかとばかとばかとばかの状況下ながら本当に良くやったおったまげるくらい周りがぶっとんでるけど強く生きてる、芯の強さにひたすら圧倒された。でも周りはばかとばかとばか。ばか。ばかなんだけど、自分を受け入れてくれる優しさを信じたくなる。しょうがない。きっとこれも人生なんだなあ。
後ろに下がっていく長回しと足を重点的に映すカメラワーク、スピンの速さがいまという時を滑る躍動感と止まらない勢い、手を引っ張られている気がした。
