四方

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルの四方のレビュー・感想・評価

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信頼できない語り手を使って真相がわからない事件を映画にするっていうコンセプトの時点で既に面白い。構成も編集もキレッキレ。シーンごとのテンション感のバランスも最高。キャストも全員ハマってる。マーゴット・ロビー大好き。アメリカ批評っぽいニュアンスもあり、映画としてかなり優れてると思う。普段全然映画観ない人にもオススメできそうな感じ。
格差社会、フェミニズム、誹謗中傷、ポストトゥルース、ポピュリズム、アイデンティティ、DV、などなどかなり現代的なテーマが絡んでいるのに、それを実際に昔あった事件で描ききっている点がお見事すぎる。しかもユーモアと人間味に溢れてて決して重たくない。楽しく観れるけど、人生の哲学みたいなものが詰まってる。スコセッシ映画のよう。ボクシングでダウンするさまにトリプルアクセルが被る演出、めちゃくちゃ泣ける。
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