うどん権

ザ・ウォールのうどん権のレビュー・感想・評価

ザ・ウォール(2017年製作の映画)
4.1
イラク戦争末期。米狙撃チームのアイザックとマシューズは敵スナイパーの攻撃を受ける。
狙撃手のマシューズは被弾し行動不能。観測手アイザックは救出を試みるも失敗し、自らも足に重傷を負う。
崩れかけた建物の壁に何とか逃げ込み、反撃の機会を伺うが…

壁から少しでも身を乗り出せば狙撃されるため、倒れた仲間を助けることも、逃げ出すこともできない。
こちらの狙撃銃は仲間が所持していたため、反撃も不可能。そもそも敵スナイパーがどこから狙っているのかすらわからない。
無線機は敵の狙撃で既に破壊され、応援も期待できない。
アイザックもマシューズも被弾箇所からの出血が止まらず、このままでは失血死。残された時間はあとわずか…

見ている視聴者を焦らせる要素テンコ盛りで、このギリギリの状況がたまらない本作。敵狙撃手に狙われ一歩も動けないという状況は、戦争映画というよりソリッドシチュエーションスリラー要素の方が強いです。ストーリー的には『フォーン・ブース』なんかがかなり近いのかな。
主人公アイザックに対するは、実在したと言われている伝説の一流スナイパー、ジュバ。この2人による互いの騙し合い、駆け引きが見事で手に汗握ります。

評価が分かれるであろう点は、壁際に追い詰められて動けない主人公をひたすら映してるだけなので、絵面的には代り映えしないというところでしょうか。基本的に主人公と敵スナイパーの2人による駆け引きのみで物語が進む構成で、回想シーンが入ったり、別のキャラクターの視点が挿入されたりということがないので、そこが退屈に思える人も多いかもしれません。

最後に余談。私、本作をアマゾンプライムで視聴したのですが、これ制作もアマゾンスタジオだったんですね。この会社は何でもやってるなぁ。アマゾンが世界を征服する日も遠くないかもしれない…
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