もっとわかりにくかったり、パペットを押し出したアニメかと思っていたが違った。ストップモーションアニメだが、内容も少年冒険物なのでキャッチー観やすく全体を通したビジュアルも良かった。
浮世絵相撲着物など、ザ外国人が想像する日本の要素を全て入れた映画で、日本人だとネオ東京にツッコミを入れだすと観れないかもしれないが、本作はそれすら分かった上でやっている気がするぐらいの出来だったと思う。
やりすぎと日本人には思われるかもしれないが、喧嘩が煙の中で行われていたりと、単に日本を舞台として消費するだけでなく節々に監督の日本への愛も感じた。
字幕版でみても日本語で話すキャラがいるが、それが人と犬の言語の違いを英語と日本語で表現している。
そういった部分でもメタ的に舞台日本を理解して上手く使っている。ネオ東京を入れながら、それぞれの要素は日本人から見てもかっこよくまとまっていた。
やはり、他作品から分かるようにウェス・アンダーソンの色調に対するこだわりが凄く、尚且つ上手いのだろう。
想像より観やすく日本人も楽しく観れるいい映画だった。
