コマミー

犬ヶ島のコマミーのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.8
[友を探しに]

ウェス・アンダーソンの中では、最も重たい作品かもしれない。
作品自体は、今までのウェス作品と変わらない。だが、犬達の犬ヶ島の暮らしが人間のホームレスに対する認識と繋がるところがあり、とても重い。

それに、ウェス作品の中では、グラフィックに今まで以上のこだわりがある。小林市長の垂れ幕や、まわりの背景など、日本の浮世絵のような感覚にさせてくれる。犬達も、皆が個性的で良い(これは、今まで通り)。また、犬を英語、人間を日本語(一部英語もあり。)に分けてる所も、犬と人間の立ち位置を分けた監督なりの、手法だろう。

とにかく、本作もウェス監督の今までのスタイルと変わらない所もあるが、重い部分もあり、今まで以上にこだわりを強めた作品だった。最後に、全体的なストーリーを見るに、題名が題名なだけあって、あの童話と繋がるところがあるかも…。
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