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奴隷の島、消えた人々の福福吉吉のレビュー・感想・評価

奴隷の島、消えた人々(2015年製作の映画)
3.5
離島の塩田で人身売買された知的障害者が奴隷として働かされているという噂を聞いた女性記者のヘリ(パク・ヒョジュ)は、真実を確かめるため、彼女はカメラマンのソクフン(イ・ヒョヌク)と共に島へ向かう。塩の製造過程の取材という名目で、島の人々に話を聞いて回るが、誰も相手にしてくれず、塩田の社長からは門前払いを受ける。なんとか証拠をつかもうとヘリは知的障害者の人との接触を試みる。

本作は、テレビの討論番組から始まり、訳が分からないまま、記者のヘリの取材映像が始まります。そこからカメラ目線の映像で構成されていきます(いわゆるPOV方式)。ですが、ホラーにありがちな手ぶれは一切無いのでとても観やすいです。

記者のヘリは真相をつかもうと相手にドンドン踏み込んでいきます。私なら間違いなく「すいませんでした」といって逃げる状況でも、ヘリはなんとか食らいつこうとするので、観ていてずっとハラハラしていました。話が進んでいくと、家に侵入したりするので、なぜそこまでするのか、私には理解できませんでした。

ここから先もヘリの悪戦苦闘が続き、観ていてかなりしんどかった。知的障害者が本当のことを言えない状況に追い込まれているのと、警察や役所が相手にしてくれない状況にイライラが募りました。

そして、そこからまさかの展開で予想できなかった。かなり衝撃的でした。最初のテレビの討論番組のことをすっかり忘れていたので、呆然としました。スッキリする部分と釈然としない部分が混ざって不思議な感覚のラストになりました。

面白かったけど、非常に疲れた。
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