福福吉吉

ダークレインの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ダークレイン(2015年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
世界中が豪雨の中、バスの待合室でウリセスは一向に来ないバスに苛立っていた。そこに妊婦のイレーヌなど人々が集まっていく中、突如、ローザが泡を吹いて倒れてしまう。そして、券売所のマルティンはウリセスを悪魔だと言って銃を向ける。しかし、これは始まりに過ぎず、待合室の人々全てに奇怪な現象が起こり始める。

◆感想◆
ストーリーがかなり荒唐無稽で、普通に話が流れていくように見えて待合室の中で様々な出来事が起こり、その中で人々がおかしくなっていきます。ハッキリ言って訳の分からないことだらけですが、その訳の分からなさがとても面白い。起こる現象は絵面的にはほとんどギャグなんですが、登場人物全員シリアスに話を進めていくこの観ている側との温度差がとても楽しかった。

ウリセスを始め、待合室に集まる登場人物たちはみんな個性的で、キャラクターがしっかり別れていて把握しやすい。定年間際でやる気のない券売所のマルティン、学生運動に参加したい医学生のアルバロなどそれぞれが自分の意見を言いまくって、人々の間は常にギスギスしていて、一触即発の雰囲気で進んでいき、観ている側に主導権を譲らない面白さがありました。

そして、後半からラストにかけてはそれまでに輪をかけて奇怪な現象の連続でとても楽しかった。犬を見て爆笑した。

本作は「世にも奇妙な物語」的な味つけで私は大好きです。Filmarksの評価は芳しくないですが、とても面白い作品でした。

鑑賞日:2023年9月15日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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