マルコヴィッチ

フライト・クルーのマルコヴィッチのレビュー・感想・評価

フライト・クルー(2016年製作の映画)
3.6
『ディザスター映画と言って良いのか分からないフライトパニック映画』

ジャケットに火山噴火して飛行機が描かれていたので興味を持ち鑑賞。

軍用輸送機パイロットの主人公が上官に逆らい、民間航空機パイロットの見習いになる。見習い期間を通じて今まで見えなかったことが見えてきたところにとある島が噴火して旅客機で助けに向かうことになって…みたいな映画

2時間くらいの映画のうち前半45分程度は軍用機パイロットから民間旅客機パイロットになるまでとそこで出会った人々との交流が描かれている。

あれ?火山噴火するパニック映画じゃなかったっけ?と混乱するほど前半は丁寧に人間関係を描いたドラマになっていた。

後半に入ると、とある島が噴火し救助に飛行機で着陸するが地震と噴火があっさり発生する。

溶岩にミニバンのタイヤが捕まった時に乗客を助けるためにもう一台ミニバンを突っ込ませ連結し安全な地面に救助するのは新しいアイデアだった。あっ。みんな死んだわコレと思ったから…

滑走路が壊れて短くなってしまい、あれでは飛び立てないと主人公の上司が言ったところ、キチンと別の飛行機が脱出しようとして墜落してしまうのはかなり丁寧だなと思った。

かなり噴火シーンなどはアッサリ終わり最後の飛行機での脱出と飛行場までのやり取りは面白いかった。

飛行機と飛行機のやり取りやハリソンフォード主演のエアフォースワンを思い出させる感じながらも、そんな簡単に全員助かるほど甘くないことも描いており迫力があった。

ロシア制作の映画ということで最後着陸後も乗客や主人公たちがイェーイと喜びパーティタイムになることなく、ただ何とかやり切ったぞ。という緊張の糸がほぐれた感じがよかった。

大自然パニック映画じゃなくあくまでフライトメインの映画ですが、丁寧な物語運びで最初から最後まで楽しめる映画でした。