Naoya

夜明けの祈りのNaoyaのレビュー・感想・評価

夜明けの祈り(2016年製作の映画)
2.5
1945年、ポーランドの修道院で実際に起こった事件を基にしたフランス作。内容が、ソ連兵の蛮行によって身ごもり、信仰と現実の狭間で苦悩する修道女を描いているだけあり、テーマは重たい。戦時とはいえ、悲劇でしかないこの事件と向き合う女性達の苦悩は計り知れなく、それに直面する若きフランス人医師と同じ目線で見ることにより、実在の生々しさを感じる内容。同時に、修道女に寄り添おうとするフランス人医師の決意も凄い。宗教や信仰も関係しており、難しい題材ながら、物語をとても丁寧に描いた作品で、史実に基づいている雰囲気は良い。戦争が生み出す闇を、淡々としながらも一つ一つ濃く描いた内容は印象的。
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