かひち

三度目の殺人のかひちのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.5
『群盲象を評す』

劇中で語られるこの寓話がこの映画の主題。
真実ではなく法廷戦術を重視していた主人公の弁護士は、本当の姿を見せない被告人と被害者家族に同調し変化していく。
同調は同情を、同情は"信じたい真実"を生み出していく。
事件の真相はこの映画では重要ではない。
この映画を観た人は、自身が群盲であることを認識すべきなのだ。それがいま、重要だと思う。
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