高橋

三度目の殺人の高橋のネタバレレビュー・内容・結末

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

勝手な考察を!

事件の真相は重盛(福山雅治)が最後の面会で語ったものが近いのでは。
この映画で「誰かに死んでほしいと思った」人は手で顔についた血をぬぐう仕草をする描写があります。三隅(役所広司)の他に咲江(広瀬すず)と重盛。

事件を調べるうちに重盛は三隅と考え方を共有するようになります。「命は理不尽に選別されている」「(被害者について)殺されて当然の人間だ!」と言ったりするなど。
それを象徴するかのように、最後の面会でガラス越しに映る2人の顔は重なって、一体化しているようでした。
三隅化した重盛がたどり着いた答えが「咲江を守るために彼女の父・山中を殺し、証言しなくていいように自分の主張も変えた」でした。個人的にこれが真実に近いのではないかと考えています。

実際のところ重盛の説は辻褄が合う点が多いです。
・工場の裏の仕事について知っていたので、殺害のため河川敷に山中を呼び出すことができたこと
・写真が三隅と咲江の仲の良さを証明していること
・咲江の告白を重盛が伝えた際には三隅はしらばっくれ、次の面会で主張を覆したこと

三隅にとって三度目の殺人というのは30年前の事件の被害者、山中、そして自分を殺すことなのかな〜。

重盛が裁判官に激しい憎悪を覚えているように見えたけど、結局は裁判の結果を受け入れていたのが気にかかりました。
重盛が例の仕草をしたとき、三隅と同化した重盛が誰かを殺すんじゃないか…と感じて怖かったw
高橋

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