イマイメロ

ヒトラーに屈しなかった国王のイマイメロのレビュー・感想・評価

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ナチス・ドイツはノルウェーへの侵攻を開始する
避難した国王と議会は議論を重ね
刻一刻と悪くなる国の状況を見守っていた
一方で国民の支持を得られないブロイアードイツ公使も焦りを感じていた
ヒトラーからノルウェー国王と対談せよと指令を受けたブロイアーはなんとか平和的に収めるための密約を国王に提案するのだが━
国王としてどうあるべきかと苦悩する国王がメインのお話
戦争を映した映画ではなくジリジリと悪くなっていく状況に
国王として何をするべきなのか
あくまでお飾り、象徴だった国王が非常事態を迎え悩みながら
議会や政治に介入していく姿が印象的
息子に「あなたのような国王になりたくない」と言われてしまったり
こうした現状に降伏するでもなく、立ち向かうでもなく避難し
前線では若者達が命を落としている
とても歯がゆい前にも後ろにもいけない状況のなかで静かなドラマが面白かったです
一方のドイツ側の公使も無駄な戦いをしたくないと手を打って行動しているのもまた戦争の苦しみを感じる
ヒトラーのいいなりになりたいわけではないが
和平交渉を進めたいといった思いがありながらも多くの人を巻き込む決断を迫られる厳しい話だった