冒険野郎マクガイヤー

仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦の冒険野郎マクガイヤーのレビュー・感想・評価

4.5
思い返せば春のオールライダー映画のゲストは大人も子供も皆屈折していた。子供かと思えば幽霊だったし、ミッチーかと思えば歴史改変ライダーだったし、藤岡弘でさえ五十年のうちに積み重なった心の澱みのようなものがあった。そんなオールライダー映画がガチで現実と虚構(ゲーム)を題材にした時、真のラスボスは子供にしかなりえないーーという実に挑戦的な映画だった。
当然、ラスボス少年に「虚構(ゲーム)を棄てて、現実へ還れ」とは口が裂けても言えない。スポンサーはゲームで商売してるし、そもそも映画は虚構の産物である。そしてヒーローは、何があっても子供の味方でなくてはならない。ではどう和解するかーーというサスペンスが、最後の最後まで続くことになる。
……和解への過程にもう一つ欲しかった感があるし、このテーマはテレビ本編でやるべきなのかもしれないが、レジェンドライダーと戦隊でシャッフル戦隊結成は実に楽しいし、大蜘蛛首領はアンテナペディア変異体のようでカッチョ良い。