疲れちまった

サマーフィーリングの疲れちまったのレビュー・感想・評価

サマーフィーリング(2016年製作の映画)
4.0
「失った」ということはすぐに理解出来ることではなく
貴方がいないことに少しずつ気付き続けて、やっと心にその人の形の穴が空くことのように思う
喪失の夏、空虚な自分を埋めようと緩行する夏

2人の悲しげな笑顔は、サシャの存在の大きさをわからせる
ザラついた16mmフィルムの質感とアコースティックギターの音色がもの哀しさを増幅させる
誰の言葉でも寄り添いでも無い 自分自身での再生
人によって空いた穴は、人と時間によって埋められるのか

夏と虚脱感の親和性は高い
あまりに軽やかな感傷に心が押しつぶされ、しんでしまうかと思った