さやか

夜明け告げるルーのうたのさやかのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
3.8
都会からやってきた少年が田舎の暮らしに馴染めずにいたけれど、不思議な人魚ルーの登場によって、本来の明るさを取り戻していく物語。劇中で使われていた方言の雰囲気から、瀬戸内海のほうを舞台にしてそうです。

この地域の活性化に役立つ、ということで、観光資源としてルーの存在は「利用価値がある」とみなされます。しかしながら、少年や彼の周囲のひとたち以外は誰もルーを守ろうとせず、自分本位の考えばかりを持ち合わせている大人たちが印象的でした。

また、スマホの普及によって今はなんでも動画に撮ってネットにあげることができたり、SNSで共有できたりするため、一人ひとりがどう情報と向き合っていくべきなのかについても、この作品が訴えかけたいテーマのように感じました。

かわいいタッチの中に、深いメッセージが込められている作品で、とても考えさせられました。
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