『さらば愛しきアウトロー』
原題は『the old man & the gun』
ハリウッドの名優ロバート・レッドフォードの俳優引退作。しかし、事実上の引退作は『アベンジャーズ/エンドゲーム』ではあるが。
『明日に向かって撃て!』の後日譚とでも言ってもようかのような犯罪映画。決して暗くなりすぎもせず、スーパー16ミリと呼ばれるデジタルでない映像が、フィルムらしい懐かしさを与え、1970年代〜1980年代をみているかのようなタイムスリップ感覚もあった。
リズムの良いBGMが、ピカレスク・ロマンそのもので暗い人生の中に楽しさがあった。
劇中でも「強盗を楽しんでいる」との台詞があるように、陽気な感じがクリント・イーストウッドの『運び屋』を思わせる。
両作に共通する「老人ならでのメリット」がコミカルな世界を保っていて、シリアスドラマではなく、さわやかな気分になれるエンターテイメントに仕上がっていた。
しかし、これを観たからといって強盗になろうなんて思ってはダメだ!