Shingo

羅生門のShingoのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.1
ある出来事について、関係した人それぞれが独立して語っていくことで先入観や嘘が混ざり、徐々に真実がぼやけたり、逆に明らかになっていく。いわゆる「羅生門」式の構造のオリジナルとなった作品。
先日観た「怪物」をはじめとして、この手法を応用した映画を何本か観てからの鑑賞。そのためか、深読みしすぎて(川で水飲んで腹痛になったのも伏線じゃないか?とか)展開は少し物足りない感もあったが、とても面白かった。
死と生や、体面やエゴを根底とした嘘と人を信じようとする心が、土砂降りの羅生門が晴れ渡るラストで、綺麗に対比構造として描かれるのは、明快で良いなと思った。
妻を見下す夫のうざい顔とか、剣でダラダラ戦ってるシーンは、こいつなんしてんねんと思って笑ってしまった。
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