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羅生門のmkのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.5
基本的には洋画しか鑑賞してもレビューは書かないのですが、世界のクロサワ作品は味もあって思うことも多いので↓↓笑

「てめぇ勝手な世の中」「人間の醜いエゴ」
確かにそれが痛いくらい伝わるけれども、ただそれだけの世の中ではないという側面も同時にみせられる。エゴをまだ身に付けていない真っさらな赤子が、そしてそのラストカットが人間はそれを越えていけると肯定されたように感じた。
「正しい人間はいるのか。自分でそう思っているだけではないのか。人間は自分に都合の悪いことは忘れる。都合のいい嘘を本当だと思っている。そのほうが楽。」わたしたちが三者三様の証言を聞くことで、これが痛いほど理解できる。
黒澤明作品は雨や太陽、自然の映し方が美しくも観るものに厳しいものだと感じる。
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