りほこ

羅生門のりほこのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.2
京マチ子さん!ついに映像で観れた!
最近のテレビ優秀!放送してくれてありがとう!(笑)

雨の後がうるさくて、会話がとにかく聞き取りづらい。話し方も昔っぽくてわかりづらい。でも、感情を理解できるから不思議。
"1つの恐ろしい事件。混沌の時代に殺人事件は珍しい事ではないにしても、こんなに恐ろしい事件や人間を信じられなくなるのは初めてだ"と和尚さんは言う。

ある夫婦が森の中でひとりの男に出会い、夫が死んだ。
まずは発言者の証人から。霊媒師、和尚さん、殺してしまったかも?な男と妻。
色々な人の証言と、彼らの思惑。
とても浅はかで、阿呆らしい。
ただ、それを見抜けなかったり見事に隠し通せる人間は恐ろしい。
"幽霊なんかより生身の人間が怖いに決まってる!"て母がよく言うけど、本当にそう。
ラストシーンはその延長にある。人を信じられなくなるととことんダメ。善処でさえも、悪しきものとして見えてしまうから不思議だ。
正直に、面白いもの観たなぁ、と
唸ってしまうようなストーリーと脚本。

"泣いているのは自分だった。"
りほこ

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