わたあめ

羅生門のわたあめのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
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いくつもの視点で語られるこの映画。

誰の話が本当なのか嘘なのか困惑させる構成による人間に対する不信を、これでもかと見せつける演出。それに伴うカメラワークが本当に素晴らしい。

観客の視点を検非違使にし(実際には検非違使というセリフしか出てこないけど)、メタ物語として語り、それに対して羅生門の下での3人の最後のやりとりを客観的に演出した。両者を類似的にした事で演技の緊迫感及び観客への問いかけが最高潮に構築されている。

いや、ホンマに素晴らしい。

あと、メタ物語内で登場する殺陣のシーンの理想像と現実の恐怖心との対比が今までみてきた殺陣のイメージをガラッと変化させたんじゃないかと思う(あんまり時代劇観てないからわかりませんが…)。ホンマ、まじ卍ってかんじ。
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