あざらしとしろくま

羅生門のあざらしとしろくまのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
3.0
黒澤明監督の作品を初めて観ました。小説の『羅生門』の映画版だと思っていたのですが、原作とは違ったストーリーでした。

序盤の藪の中を進むシーンが好きです。基本的にずっと歩いてるだけなのですが、すごく格好良かった。漫画みたいに場面を切り取って゛魅せる”感じ。
そしてラスト。美人妻役の京マチ子さんの鬼気迫る演技、羞恥心と怒りで気も狂わんばかりの表情が恐ろしかった…。
自尊心を傷付けられることで、人の心は容易く壊れてしまうのだと、その血走った目で訴えているみたいでした。