クリーム

逃げ去る恋のクリームのレビュー・感想・評価

逃げ去る恋(1978年製作の映画)
3.8
ドワネルシリーズ、最終話。
総集編の様な作品で、これだけ観ても面白くないと思います。回想シーンが沢山出て来て、伏線回想を一気に観せてくれるので、懐かしくて嬉しい。アントワーヌをここまで観て来て、駄目男な性格は治らないし、治す気もないと判明。無責任に遺伝子を残さず、もうそのまま生きてって~(笑)。知りません!
クズ芸人·岡野陽一さんは、クズ界の掟は、人の命を奪う事と遺伝子を残す事をしては駄目だと言う。アントワーヌよ、見習え!

印刷工場で校正等をして働きながら、自身の恋愛体験を小説にし出版したアントワーヌ。別居をしていたクリスティーヌと協議離婚。 息子アルフォンスは妻が引き取り、彼を音楽学院の合宿の為、駅へ見送ると別の電車に乗っていた、初恋の相手コレットを見かけ、思わず飛び乗り、昔話をします。現在、彼にはレコード店に勤める恋人サビーヌがいますが、うまく行っていません。



ネタバレ↓



コレットはサビーヌの兄グザヴィエと付き合っていますが、こちらもうまく行ってません。
前作後、クリスティーヌと復縁し一緒に暮らしたが、彼女の女友達と浮気して別居、そして離婚。で、その女友達と同棲するけど、「彼は、母親も乳母も看護婦も欲しい人よ。一度にそんな役目は無理」と言われ愛想を尽かされます。
今回は集大成なのでアントワーヌの小説から、過去の彼や彼女達が出て来て、回想して行きます。
それをコレットと共に振り返るのですが、彼女達の記憶と違い自分の都合の良い様に書き換えているアントワーヌに呆れます。って事は、罪悪感はあったって事だよね?
解らない振りをして、やって来たドン引きな浮気や行動の数々は、解ってたのかぁ(-_-;)
私はアントワーヌに騙されてたのね…。
ラストにアントワーヌもコレットもサビーヌ兄弟とよりを戻してハッピーエンドなんだけど、ハッピーエンドには思えなかった。

1は別として、2以降は可哀想な生い立ちだし、頑張れアントワーヌと応援して来ましたが、結局、私はアントワーヌに騙されてたと知った本作。
奴は、確信犯のペテン師だったのだ。薄々感づいてはいたが…。壮大な嘘の訂正は、逆に面白かったです。ホントにもう笑って許せる年齢ではなくなり、女性から相手にされなくなって行くんだろうな。最後の最後にズタボロなアントワーヌが観たかった気がするけど、叶わないのが、残念。5作品全て観て、完結する面白さでした。
でもなんか憎めない男だったけど…。
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