ぎょうざ

ミスエデュケーションのぎょうざのレビュー・感想・評価

ミスエデュケーション(2018年製作の映画)
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マークの「弱いときにこそ僕は強くなる」という言葉が、今まで生きてきた中で、最も響く言葉の一つになった。
私たちは弱く、孤独で、自分のありのままの姿を受け入れてくれる場所がなくなったとき、遥か昔の、本能的な、動物的な強さを身につける。

舞台となる矯正治療施設は、決してカルト宗教ではないけれど、どこか歪な雰囲気の教えを帯びた箱庭だった。
ただそれは、学校や部活、クラス、ゼミ、家庭と同じだと感じた。
ささやかな注意、愛の鞭は、時折人格否定そのものだ。
そこにはめ込まれてしまい、孤独が欠如してしまったら、這い出るためには外的要因が必要だと、改めて感じる。
たくさんの箱庭でたくさんの仕打ちを受けたからこそ、わかる。
本当に弱いのであれば、そんな箱庭は必要ない。
優しさの注意も、愛の鞭も意味がない。
弱さなど自分で分かっているし、本当の一人になれば自分で解決できる。
余計なことをするな、神でもないくせに。
と感じる映画だった。
観てよかった。
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