GT

サスペリアのGTのレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
4.9
鮮烈な美術と音楽が特徴のオリジナルと比べると、比較的落ち着いており、内省的な作品に仕上がっている。原作では華美を尽くして建設されていたであろうバレエ学校は、こちらでは非常に地味で暗い印象を受ける。音楽も最低限に止まり、原作ではうるさいほど鳴っていたのと対照的で、静謐さも感じる。ストーリーに関しても、ドイツの東西分裂の事が大きく絡んできたり、舞踏に焦点を当てたりと、より重厚な作りになっている。
…というのが、映画2時間くらいを見た時の感想。問題は後半30分の儀式のシーンなのだが、これが本当に頭がおかしい。正直それまでのストーリーもかなり難解で理解に苦しむものの、まだ何とか…というレベルなのだが、ここにシーンが映った瞬間に完全なカオスと化し、最早理解の及ばない何かに変貌する。言葉に言い表すとすごく長くなりそうなので、ありきたりな言葉で申し訳ないが、ここは是非あなたの目で。
GT

GT