キネマ寸評

サスペリアのキネマ寸評のレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
4.0
長かった。

女性の為の映画。魔女だけに。
ほとんど男出てこない。
出てきてもおばちゃんにチンチン遊ばれてる扱い笑。

ティルダ・スゥィントン三役、それが一番の衝撃では。
彼女の演技者魂、監督のオリジナル思い出オマージュ、70年代デザインとモダンダンスの構図、こだわった35mmフィルム。
自然な70年代のカラーが再現されていたと思う。赤茶けているというか。落ち着いたトーンだ。ビビッドではない。
キャストもカラーがクラシックだった。

オルガの粛正、マルコス部屋、サバト最高。魔女の生態。
造形がいい。CG無しなのがいい。
特にマルコスの語りと造形。最高に気持ち悪い。デブセノバイトと大阪おばちゃん足したみたいなガマガエル強烈。

行間が読めなくて難解。
何故クレンペラーを救ったのか。彼の存在が軸になっている意味。ドイツの歴史を体現している。その苦難の歴史を中心に置いて彼の引き裂かれた妻との哀愁を引きずる。ベルリンに罪のない男がいるか?いるわけない。でも私は無実だ、と。
選挙投票。間違ったら粛正。
スージーのハンドサイン。
監督だけ意味を知ってるのか。

長い。
長いので2度は観ないが、サバトの迫力はトラウマだった。あのシーンだけはそのうちもう一度観たい。ああいうストーリーボードを作れるのはただただ凄いと思う。

個人的に、女性ターミネーターの「Eve of destruction」で赤い革ジャンがセクシーなヨーロピアンロボやったレネ・ソーテンダイクがクレンペラーにギャー襲いかかったりチンチンいじってキャーやる先生やってて怖かった。あの美しい人がただのオバハンになってて衝撃だった。

トムヨークのスコアはミニマルなのは狂気で良いが粛正の時の哀愁漂うボーカル曲はここではないと思う。

スージーの扱いとクレンペラーのストーリーは確かにアルジェントを怒らせるかも。色彩も。
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