せっかくの休みの日に最低最悪で相容れない恋愛映画を見て、喰らってしまった。
「あなたはこれを愛と呼べるか？」
くそうざクレーマーメンヘラと献身な割に自分自身を一つも変えないエゴで醜穢な男の歪恋愛映画。蒼井優と阿部サダヲが完全に顔と言葉とその態度で、ヌメっとした嫌な時間に引き摺り込んでいく。最後の回想シーンが唯一この映画で純情物語のように映るんだけど、そのいく先は「あなたの子どもになりたい」だし、急な「あなたは唯一の恋人」だし、ディスコミュニケーションすぎる愛なんだよな。
陣治は献身的な愛を見せているようだけど、何一つ希望通りに変わらないし、最終的には十和子のもとから離れ、自分の手で幸せにすることを諦めて、俺を産んでくれだし、最後献身とは真逆の利己になっているのが面白い。
最終的に他人愛よりも自己愛が勝る、最低で最高な映画だと思う。
