いろどり

エルミタージュ美術館 美を守る宮殿のいろどりのレビュー・感想・評価

4.0
エルミタージュという名前からして華々しさを感じるエルミタージュ美術館を通してロシアの歴史を辿れるとともに数々の戦禍を生き抜いた名画、彫刻に触れられる楽しいドキュメンタリーで、思わず2回見た。ロシア帝国時代から使われている部屋や机で仕事をするのは羨ましくも、給料の安さを嘆く場面があったり、館長の机が本や書類にまみれて散らかっているのは面白い。

創設したエカテリーナ2世の西欧諸国への意地とプライドが浮かび上がったり、当時と同じ棚に保管された現在は未公開の宝石を見られたり貴重なエピソードが盛りだくさんで、世代を超えて受け継がれるロシアの魂を感じられる。意外にも革新的な学芸員や美術に理解あるプーチンの姿は新しい発見だった。

世界三大美術館のメトロポリタン美術館(NY)、ルーブル美術館(パリ)に比べると一番ハードルが高いロシアにあるけど、人生のうちで一度は訪れてダヴィンチ、ミケランジェロ、ルーベンス、レンブラント、ラファエロ、カラヴァッジョ、孔雀時計などの作品をこの目で見たい。そこで思う存分楽しむにはもう少し展示品について学びを深める必要がありそうだと思った。
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