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バトル・オブ・ザ・セクシーズのSのレビュー・感想・評価

3.6
強い女性の物語。男尊女卑の色濃い時代に立ち上がり奮闘した女子テニス選手ビリー・ジーン・キング。これが実話だとは。前知識なしでも面白くて、上海行きの飛行機の中で一人興奮した。最後は機内で思わずガッツポーズ。

ビリー・ジーンについてもテニスについても疎くて、この話はこの映画で初めて知ったのですが凄い女性がいたもんだ。脚色は多々あるとは思うけれど、女性が男性よりも下に見られることが当たり前の世界で立ち上がる勇気。

ラストまでのくだりが少しテンポ遅い感じもするけど、ゆっくりじっくり描くのでラストの感情移入がしやすい。LBGTにも触れるとは思ってなかったので、いきなり女性同士でいい雰囲気になった時は若干戸惑いました。にしても旦那が良い人すぎるぞ!!本当に旦那が良い人!!!

女は男よりも下と思っている男性が全て悪いんじゃない、悲しくもこの時代はそれが当たり前だった。その中でテニスにおいても同じ試合でも賞金等は当たり前に女性は少なかった。

スティーヴ・カレルはモヤモヤするけど憎めない感じで良かったなぁ。周りの男性は女性を完全に下に見ていて本当にムカつくけれど、彼はきっと純粋にギャンブル狂だった。笑 でもこの対戦にプロ男性vs女性をやったら話題が取れる、お金が動くと考えることに至ったのはやっぱり根深く男尊女卑が根付いていたからだと思うのでやっぱりモヤモヤするな。

エマストーンは、これは本当にエマストーンだったのかを疑うレベルで凄かった。メイクや髪型、雰囲気を変えるとここまで人は変わるのかということにも驚いたし、何より演技が素晴らしかった。何が何でもという迫真に迫る勢い、最後の涙は感動した。この映画のためにテニスを猛練習したらしいけど、その点も含めてもう凄いとしか言えなかった。アカデミー主演女優賞V2を期待してる。
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