せりな

バトル・オブ・ザ・セクシーズのせりなのレビュー・感想・評価

4.0
監督お二方が参加されたteach-inに参加してたから、拘りのポイントに注目しながら見られたのは良かったな。
スティーブ・カレルのそっくり振りには驚いた。エマ・ストーンよ雰囲気はすごく似てるけど、エマだって感じはちゃんと残ってるのにスティーブはどっちが本物?って思ってしまったよ。

ウーマンリブにLGBTを絡めたテーマにして、ビリー・ジーンの内面を掘り下げながら、70年代のアメリカの空気を切り取った様な作品だったと思う。
当時の小道具や衣装など拘っていて、下着も今のを使うとスタイルが現代になってしまうからと当時のを使ってるそうです。
空港でコインを入れてテレビを見る機械。存在も知らなかったんだけど、これかと思いながら見てた。

ボビー・リッグスは男尊女卑と言うよりは、奥さんに頭が上がらなかったりしてる態度から目立ったり、お祭り騒ぎが好きなだけでそこまで悪意は感じなかったな。
どちらかと言うと、一見穏やかそうなジャック・クレイマーみたいな人の方が怖いって思った。
あらゆる事に差別や偏見意識を持っていそうだった。

監督が脚本に拘り抜いていると話していただけあって、言葉の選び方が秀逸だなと感じた。
視線だけで伝えるカットも良かったし、アラン・カミングにあのセリフを言わせるキャスティングにもセンスを感じた。

ビリー・ジーンとラリーは今でも仲が良いとは聞いていたけど、その理由が何となくわかる気がした映画でした。

この映画を知るまでは男女であんなに賞金に差があったりしたのを全然知らなかったし、平等である事に対して戦ってきた人たちの事も知らなかった。
今が平等な社会かと言われたら、YESとは言えないけれど、彼女たちが変えてくれ権利は守らなきゃいけないなと思った。
せりな

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