チッコーネ

バトル・オブ・ザ・セクシーズのチッコーネのレビュー・感想・評価

3.7
フォックスで大作扱いにも関わらず、技術に頼ることなく脚本重視で進む展開は、ジェンダーロールやLGBTを扱った作品であればこそだ。
驚きなのはこれが史実であること。神聖なスポーツの世界に悪趣味なエンターテインメント精神を持ち込んだアメリカ人のナンセンスさには、ほとほと呆れてしまう。
しかしそれらをすべて引き受けたうえで、勝ちにいく女戦士の並々ならぬ決意には、やはり感銘を受けた。
また本当のところは主義主張などなく、ウーマンリブ台頭を利用しただけに過ぎない老男子プレイヤーの背景、そして心情もきちんと描かれている。