マイゴ

羊と鋼の森のマイゴのレビュー・感想・評価

羊と鋼の森(2018年製作の映画)
3.5
この映画は映画館で観て正解。
真面目に素敵な映画だった。



















映画とは関係ないけど、映画館で、ぬれぎぬというか、いいがかりで知らない女の人にからまれてびっくりした。
こわいよー。
気持ち悪いよー。
すいていて数人しかいなくて、一人で観ている人ばかりで、その人も一人で来てた。
通路の反対側右側の一列前に座っていて、わたしより後から来たのだけど、氷の入った飲み物をがしゃがしゃ音をたてて飲んだり、なんだかがさごそ物音をたててるので、むしろわたしのほうが、うるさい人が近くになっちゃったな、と思ってた。
映画が始まって20分かそこらたったところで、突然、
「うるせえな」
びっくりした。
スーパーチキンなので、えっ、なに、わたし?誰?わたしだとしたら、ポップコーンを食べる音?映画の音が静かなシーンでは食べないようにしてるし、そういうあなたこそがさごそ音たてるくせに、人のこと言えるの?!と思ったけど、なにしろスーパーチキンなので、びびった。
びびったので、そこでポップコーンを食べるのはやめて、飲み物(ホットのカフェオレ)を飲むのもやめて、うそ、わたし?誰?なに?と気にしてた。
耳をすますと、前のほうの席の人なんだろうけど、右のほうでがしゃがしゃ箱をあさって派手に音をたてながら、ずっとポップコーンを食べてる音がしている。
なんだ、前の人か。
そう思ったら、ほんの5分後くらいに、
「うるせえんだよ、ほんとに」
えー。
また。
その女の人は、椅子に座り直してぎしぎし音をたてたり、はーっ、と音をたててためいきついたり、ずずーってストローで吸う音がしたり、むしろ物音をたてていた。
そして、最後のほうでまた、「うるせえなあ」と言った。
こわい。
きもい。
エンドロールが終わって、ポップコーンをもった人が数人席をたったけど、その人の横を通りたくなくて、変な人に関わりたくなくて、びびって飲めなくなったので飲み残したカフェオレを飲んでいたら、その女の人が立ち上がって、
「映画はもっと静かにみてくださいよね!」
「はあ?音なんてたててないですよ!」
「足音とか!」
「足音なんてたててません、なに言ってるんですか!」
鼻息荒く、階段を降りていった。
足音って、なんだろう。
わたしはやわらかいサンダル履きで、前の席に当たるほど座席はせまくないし、びんぼうゆすりもしないし、びびってじっとしていたぐらいだから、誓って足音なんてたててない。
隣の映画の音が、どーん、どーんと響くことはあるけど、そんなのふつうは分かるよね?
結論、ぬれぎぬだ。
最初の「うるせえな」から、ずっと息をひそめてたぐらいだし。
なにより、足音というのが、ありえない。
あの人はたぶん、どこから音がするか勘違いして、わたしを犯人にしたんだ。
せっかくリフレッシュに映画にきてるのに、ひどい目にあった。
何年も映画館に通って、はじめてだ。
いつもとは違う時間だから、はじめてあの人に当たったんだわ。
羊と鋼の森が静かな映画で、ピアノの演奏が多かったから、余計に物音が気にさわったんだわ。
もう、土曜日の午後に映画に行くのはやめよう。
しかし、自分のほうが音をたてて飲み物を飲んだり、がさごそうるさくて、しかも映画中に何度も「うるせえな」なんて声に出して言うようなマナーの悪い人なのに、まさかそんな人に「映画はもっと静かにみてくださいよね!」と言われるとは、さすがに悔しい。
そっくりその言葉を返してやりたい。
今後は、ぬれぎぬでもからまれないよう、気をつけよう。
体型と髪型がかなり特徴的な人だったので、もしまた見かけたら、関わらないようにしよう。
映画だいなし。
いい映画だったのになあ。
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