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メアリーの総てののんchanのレビュー・感想・評価

メアリーの総て(2017年製作の映画)
3.8
『フランケンシュタイン』を観ての流れで📎していた作品と繋がりました。

映画『フランケンシュタイン』には原作があり、なんと18歳の少女の書いた小説だったのです。


19世紀のロンドン。メアリー・ゴドウィン(エル・ファニング)は自分を産み産褥熱で亡くなった母を想い、母の墓をよく訪ねていた。そこでゴシック小説を愛読し、自分でも創作をしているのだった。
継母との関係に悩み、父の勧めでスコットランドの父の友人宅でしばらく過ごしている時、詩人のパーシー・シェリー(ダグラス・ブース)と出会い瞬く間に恋に落ちる。しかし、パーシーには妻子がいた。父の反対を押し切り駆け落ちしてしまう。その時、メアリー16歳、パーシー21歳だった。
まもなく妊娠するが、残念なことに娘が生まれて直ぐに亡くなる。パーシーは才能はあるが借金もあり、自由恋愛主義とほざいて破天荒で複数と関係を持つダメ人間だった。どんどん価値観がズレて行く。
そんな中、詩人のバイロン卿(トム・スターリッジ)の邸宅に招かれしばらく過ごす中で、バイロン卿が、医師ポリドリ(ベン・ハーディ)、パーシー、メアリーと4人でそれぞれ怪奇小説を書いて競おうと提案する。
それをキッカケに書き上げたのが『フランケンシュタイン』だった。
その後、パーシーの妻が自殺したため、パーシーと結婚した。

当初は男性社会の中で名前を出してもらえずに匿名で初版された。辛い思いを重ねたが売れ行きが良く、第二版からはメアリー・シェリーの名前がようやく発表された。

母の死、若くして子供の死、パーシーの裏切り、女性軽視と不幸の中での執筆は、フランケンシュタインの人造人間への哀愁と重なっているように思えた。

メアリー本人もとても美しい人だったが、エル・ファニングも当然美しく、演技も自然で良かったです。
他キャストもそれぞれ適役でした。
半自伝なので興味深く、観る価値は十分にありました。



※bennoちゃん、紹介どうもありがとう💕
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