このレビューはネタバレを含みます
※どんでん返し部分に触れています。
自宅で。
2016年のスペインの作品。
監督は「嵐の中で」のオリオル・パウロ。
あらすじ
殺人容疑で起訴された実業家アドリアン・ドリア(マリオ・カサス「バード・ボックス バルセロナ」)の元に敏腕弁護士のグッドマン(アナ・ワヘネル「少女は、踊る」)が訪ねてくる。彼らは3時間後に開始される裁判までに反証の準備をしなければならず、事件の再検証を進めていくのだが…。
U-NEXTにて、配信終了が迫っている中から選んで鑑賞。
いきなりですが、本作を観る人は概ね2パターンに分かれると思う。
それは2年後にイタリアでリメイクされた「インビジブル・ウィットネス」を観たか、どうか。
まだリメイク作品を観ていない!という人はまぁ、とにかく今すぐ本作を観てほしい!!上質なミステリーと最後に待ち受けるどんでん返しに度肝を抜かれるから!
で、このレビューではリメイク作品を観た側の視点でレビューを書いていこうと思う。
お話はあらすじの通り、ぶっちゃけ観る前まで今作があちらのリメイク元だというのは全然頭になく観たんだけど、冒頭のワンシーンからあの作品だぁ!!と鮮烈に記憶が蘇った!!というのもリメイク作品とお話の展開からキャラクター配置までほぼほぼ一緒(と言っても「結末」以外はうろ覚えだが…)。
未来有望な実業家が不倫相手殺害で起訴されちゃってて、そこに有能な女弁護士がやってきて、裁判の反証のために聞き取りを開始していく中で真相が明らかになっていくまでをまぁー、丁寧に見せていく。
ここら辺はさすがスペインの鬼才にして、毎回、作品ごとにどんどん引き込まれていく語り口はまさにその真骨頂といった感じでとにかく面白い!!
で、キモとなる「どんでん返し」部分に関してはというと、ぶっちゃけリメイク作品の方が最後までわかんなかったかなぁ。要は「あの人」と「あの人」が同一人物ってのが種明かしなんだけど、もちろん髪をウィッグで違く見せてるのがまずあって、目の部分をカラコンで大きくしていたり、顔の下半分をマスクで違うように見せているものの、演じている女優さんが見るからに大女優っぽいオーラがムンムンなので、はじめっから注目してよーく観ているとすぐにそのギミックがわかっちゃう感じはあった。
まぁ、大前提として俺がリメイク作品の方を先に観てその真相をしっちゃってるってのはあるから!ってのはあるけど、それにしてもあちらの方がわからなかったし、その度肝を抜かれるびっくり結末の衝撃度はデカかったなぁ。もしかしたら、そういう意味でも単純にラストの衝撃を味わいたいならリメイクから観る方がいいかもしれない。まぁ、話はどちらも面白いけどね。
まぁ、俺自身はもう「知らない」状態には戻れないわけで、この部分に関してはまだ観ていない人はどこで気づいたのか是非教えてほしいくらい。
リメイク作品を観た時にオリジナルを観る時はこの時の衝撃を忘れた頃合いに観よう!と固く決めて、4年経ってようやく観たわけだけど、やっぱ観た瞬間に直結してラストの衝撃を思い起こされたわけでやはりそういう意味でも本作は凄いと言える!!というわけでまだ観ていない人はパウロ作品の中でも1番衝撃的度が高かったので是非!!