えいこ

火花のえいこのレビュー・感想・評価

火花(2017年製作の映画)
3.9
ドラマ「コントに始まる」にはまった流れで観賞。菅田将暉×桐谷健太、大阪弁ネイティブの掛け合い良き。そして菅田くんのモノローグはさらに沁みる。

10年やっても売れないまま散っていく芸人達は数多いる。でも火花がスパークするように彼らが切磋琢磨した結果、夜空に爆ける大輪の花火が生まれているのだろう。笑いに全てを注ぐ神谷と、同じ笑いという軸で繋がる徳永の関係は純粋で心地よい。出会った頃から少しずつ変化する神谷への思い、神谷と同棲する真樹への仄かな思い、菅田将暉の繊細な演技に引き込まれる。桐谷健太の悲しい笑顔、木村文乃のヘン顔にもヤられる。そしてスパークス最後のライブの熱い叫びに感情を持っていかれ号泣。

裸電球のあたたかい灯りと朝の柔らかな光が心地よい印象的なライティング。暗転から流れる菅田・桐谷の「浅草キッド」がまた沁みた。
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