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火花のたのレビュー・感想・評価

火花(2017年製作の映画)
3.6
原作未読、ドラマ未視聴

純粋に予告だけしか観てない状態で鑑賞。


徳永みたいな売れない芸人って現実にも数え切れないほどいるんだろうなとエンドロールに出てくる名前の数々を見ながらしみじみしてしまった。

自分が面白いと思うことをやりたいけど、漫才を生業にするからには人に伝えて面白いと思ってもらうということが1番大事になる。

伝えたいのに伝えられない。面白いことはあるのに笑わせられない。

そんな徳永にとって、神谷さんは純粋に自分が面白いと思うことをやって、笑わせようとするのではなく、笑われることを目指している。
もちろんそれは漫才師としてのヒットにはならないんだけど、自分の気持ちに常に正直に生きている神谷さんに徳永は惹かれたんだろうな。

そんなことを考えると、ラストの漫才で徳永は自分が言いたかったことを「常識を超える漫才」という枠組みの中で言えてたと思う。

もがき苦しんだ10年のうち輝いたのはそれこそ火花のように一瞬だったけど、確かに輝いていた。

原作既読の人からすると物足りないみたいな意見がたくさんあるみたいなので、原作も読んでみようと思います。
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