なつみかん

火花のなつみかんのレビュー・感想・評価

火花(2017年製作の映画)
3.9
青年の主張!
決して茶化すのではなく、物語後半のスパークスのラスト漫才は〝グッ!〟とくるものがあったのです。

お笑いのネタとして「反対の事を話す」そのことでの意味、立ち位置の反転は、物語の中の彼らの経た年数分の、もがきや足掻きと意味が重なって、強く感じてしまうのでした。

先に読んでた原作は、中編小説のボリュームで僕にはモノ足り無くて、また、ラストにある先輩、神谷の〝あの〟ふるまいが全くピンとこなくて~(話の上でも、まったく外した行動ではあるのですが)要はイマイチに感じてたのですが、この映像で見た時に腑に落ちる。
と言うのか、しっくりときているのでした。

未見のNetflixのドラマ版のは、どうでしょう?
あちらも評判は良いようで(NHK放送を見なかったのが悔やまれます!)できれば見て比較してみたいものです。

あと、菅田君って青春王ですね。
彼の出ている作品で~
10代~20代の屈折に挫折あり、じくじくとした悩み多き青春はもう色々とやり尽くしたのではないかしら?

僕が彼を俳優として認識した最初が
そこのみにて光輝く、でその後
ピンクとグレー、セトウツミ、何者、溺れるナイフ、帝一の國、他にもありますが
案外、壁ドンっぽいのは無いようで、そして今年の
あゝ、荒野 前篇・後篇 があり、
火花 とくる。
正直、もう充分な気もします。
だとすると、ここからの彼の演じる役柄はどうなってゆくのか、興味だし、楽しみになります。
なつみかん

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