seckey

きみの鳥はうたえるのseckeyのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
-
私の知らない”生き物”がいた。見たことあるはずなのに、私の知ってる”生き物”と全然違う。
.
セックスをするということは相手を好きだという証拠だし、同時に他の人とはしないし、お互いを特別扱いし理解し合うことに努めるし、嫉妬やら束縛やらが自然発生するもんだ。と思ってた。
なのに違った。全然違った。
なに?セックスするけど好きって言わない、とか、別に他の人と付き合っててもいい、とか、自分の友達と数日お泊まりしてもいい、とか。挙げ句の果てにフラれても全然傷ついてないしむしろ知ってたよ、なんて仏みたいにさ。
もうだんだんイライラしてきたんだよ!あんたって、人生で熱くなったりこうじゃなきゃヤダっていう事とか、ないわけ?!どうしてそんなドライで無機質でいられんのよ!
こんな”生き物”知らない。私の勉強不足かもしんないけど、当分は理解できないし。この”生き物”が地球では”男”って呼ばれてるんなら、私はその”男”に対しての興味が一切なくなったわ。こっちから願い下げ。私の方が先に仏になりそうだわ。
.
そう思って半ば諦めてたら、ラスト3分。やっと私の知ってる”男”が出てきた。なんだよ、めちゃくちゃカッコイイじゃん!その目だよ!その目の奥の雄を私は見たいんだよ!この映画を「男ってさ〜なんでああなの?」って酔って愚痴ってる時こそ観てほしい。男心なんてわからないけど、男に対しての憎しみとかイライラが消えるかも。可愛いなぁ、なんて不覚にも思っちゃうから効果はバツグン。
seckey

seckey