深夜のコンビニ、音楽に浸るクラブ、少しの灯が照らす夜道、ふざけて笑い合うマンションの部屋、ちょっとしたトラブルが起きるバイト先、こんなにも瞬間瞬間に惹かれてしまうなんて。
台詞の応酬と表情のリアルさ、冒頭から静かにはじまって、「僕」が佐知子のために数字を数える。
ちょっとした視線や表情、仕草、セックスをする姿すらもあまりに自然で、いつの間にか、そう、いつの間にか後半になるにつれてまさに没入していた。
ああ、いいなぁ、こんな瞬間。
瞬間が繋がって、特定の時間になる感じ。映画って良いなぁって思うし、三宅さんの目線はやっぱり共同作業なんだね。
生活が溢れる衣装たちも良かった。邦画でイケてる作品って聞かれたら真っ先にこの作品挙げる。